イビサ ふたたび 〜左膝の呪い〜

2003年6月〜。
21歳〜。

 
前回の続きはこちら。

イビサスモークレストラン

 
 

イビサ(イビサスモークレストラン)での居候生活から数ヶ月。

大阪で暮らしていた僕は浮羽の山奥で暮らすべく門司港行きのフェリーに乗り込んだのです。

今回は居候ではなくスタッフとして働きにやってきたわけです。

 
 
イビサでの僕の仕事場はキッチン。

お客さんに提供する料理はもちろん、
スタッフ・居候のご飯も朝・昼・晩、ほぼ1人で作っておりました。

この賄い作りが大変でして、
スタッフ・居候合わせて常に10〜13人ほどおりまして、
毎日同じメンバーに毎日同じような食材を使って作らなければならないという過酷なものでした。。。
(あ、、、犬のモンテのご飯も作ってました!!)

 
 
僕の顔を見る度に、
『今日のご飯何??』やら、
『ゆーへーの顔見るとお腹空くわぁ』やら言われながら暮らすのです。

 
 
 

ここイビサでは2年ほど暮らしたのですが、
実に様々な出会いがありました。

音楽家やら絵描きやら踊り手やら大道芸人やら元歯科医(ケント)やら、
その他わけわからない人たちも沢山。

アフリカの太鼓ジェンベ、オーストラリアのアボリジニのディジュリドゥ、カホンなどなどの楽器にも出会いました。

カレー作りとの出会いもイビサです。

 
 
旅人カレーでも作っている『ホットチキン』はイビサのメニューでした。

ただしイビサにホットチキンのレシピがあるわけでもなく、
作る人によって作り方も味も全く違うというアバウトな感じでしたが。。。
 
 

そんなわけで地道にコツコツとホットチキン作りに励んでいたのですが、
コイツはじっっっくり作る方が美味いわけでして、
仕込むのにすごくすごく時間がかかるのです。

それが自分の性格に合ってたんでしょうねぇ。

ひとつのものを時間をかけてじっっっくり作るというのが楽しくて、
それが『カレー作り』=『楽しい』になった気がします。

 
 

ほかにも、
イビサでは毎年『イビサ祭』というのが開催されておりまして(ちなみに2016年は7/10です)、

そのイビサ祭のスタッフ・アーティスト用の賄いカレーも数日かけて1人で仕込んでおりました。

それが僕のカレー作りの原点ですね。

 
 

やっぱり『作る楽しみ』『美味しいと言ってもらえる喜び』これに尽きます。

 
 
 
それ以外にも人生を変える出来事もございました。

 
ある秋の夜、

仕事終わりの恒例の楽器のセッション中、

僕はちっこい太鼓を股に挟みピョコピョコしながらポコポコしておりました。

 
 

すると、どうでしょう??

 
 

ちょろっと、ほんの少しバランスを崩したその時です!!

 
 

テーブルの角に左膝が軽くあたりました。

そう、ほとんど衝撃もないほどごくごく軽くテーブルにあたったわけですが、
その瞬間、、、『ん??』となったわけです。

僕はそのまま石の床に倒れこみ全く動けなくなったのです。

まわりのみんなは笑ってるわけですが、倒れこんでる本人は全く笑ってません。

足の動かし方がわからないのです。

 
 
今まででも英単語の意味やら政治の話やら、わからないことは山ほどあったのですが、
『足の動かし方がわからない』のは初めてです。

俗にいう『足の動かし方がわからない』デビュー。

しばらくしても立ち上がらない僕を見かねて一平くん(オーナーの長男)が笑いながら側までやってきて、
僕の左膝を触った瞬間、、、
顔つきがサァーーーーーーーーーっと変わりまして、

数十秒後には救急車をひとつ注文してくださいました。

 
 
 

救急車、、、急いで救う車、、、

とは言うものの、イビサは山奥にあるわけでして、

なかなか到着しないのです。
 
 

その間ずっっっと石の床に横たわってるわけですが、

秋の山、夜ともなればかなり冷え込みます。

ガタガタガタガタ震えながら待つこと数十分。

ようやく救急車ならびに3人の救急隊員が到着です!!

 
 
これで助かった、、、みんなホッとしたところで、

救急隊員は手際よく僕のズボンをちょきちょきちょきちょきハサミで切っていきます。

そして僕の左膝が『こんにちはー』と出てきた瞬間、
救急隊員のみなさんは止まりました。
 
 

そこから救急隊員会議の始まりです。

 
 
『これはどうなってるのか??』

『どうすればいいのか??』

会議というより大半は『どうしよう??』『どうしよう??』といった感じで、

その間15分ほどでしょうか?

ずーーーーっっと石の床の上でガタガタガタガタ震えてるわけです。

 
 

そんなこんなで救急会議も終わり、とりあえず膝を固定して担架に乗せて運ぼうということになり、

救急隊員は手際よく僕の左膝を固定していきます。

そして僕を担架にヒョイっと乗せようとしたその時っっっ!!
 
 
 
 
 
 
 

『ぃあぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーっっ・・・・』

 
 
 
 
 

自分の意思とは全く関係なく絶叫しておりました。
 
 

①担架の端っこに踵(かかと)が引っかかったまんま担架に乗せようとする。

②伸ばせないはずの左膝が無理やり伸びる。

③救急隊員は踵に気づかず強引に乗せようとする。

④『カカトぉぉーーっっ、カカトぉぉーーっっ!!』と絶叫する。

 
 

そんなプチドッキリも経験しつつ、救急車は僕を乗せてガタガタグネグネの山道を走り病院を目指すのでした。

 
 
 
病院に着くと先生は僕の膝をみて、

『おぉーーーーー、、、こりゃ痛かったねぇぇぇ』

と笑いました。

 
 

そしてものの数秒で治してくれました。(完治ではなく応急処置?ですが)

 
 
 

『左膝蓋骨脱臼』

ようするに膝のお皿が外れてしまっていたのでした。

そして靭帯もバカになってしまったそうです。

先生曰く、『靭帯は切れた方がよかったねー!その方が痛くなかったし、手術で治せたのにねぇぇ。一番痛いところで止まっちゃったね(笑)』だそうです。。。

 
 
 

そんなわけで、それ以来僕の左膝は調子がよくありません。。。

 
 

これがいわゆる『第1回左膝騒動』というやつです。

 
 
 
 

みなみなさま、、間違っても僕の左膝にローキックとかしないでください。

大惨事が待ってます。。。

 
 
 

さてさて、
少し長くなってしまいましたので、今日はこの辺で。

つづく。

 
 
 

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旅人カレー
場所:福岡県糸島市前原西1-15-18
電話:092-329-0010
営業時間:11:30〜21:00
定休日:木曜日
HP:http://tabibitocurry.com/
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